ES2015(ES6)のJavaScriptを minify(compress) したかったときに苦戦したメモ。
古くから有名でお手軽なYUI Compressorをインストールして、圧縮してみたのですが、謎のエラーが出て困ってしまいました。
Exception in thread "main" java.lang.reflect.InvocationTargetException
at sun.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke0(Native Method)
at sun.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke(NativeMethodAccessorImpl.java:62)
at sun.reflect.DelegatingMethodAccessorImpl.invoke(DelegatingMethodAccessorImpl.java:43)
at java.lang.reflect.Method.invoke(Method.java:498)
at com.yahoo.platform.yui.compressor.Bootstrap.main(Bootstrap.java:21)
Caused by: java.util.MissingResourceException: Can't find bundle for base name org.mozilla.javascript.resources.Messages, locale ja_JP
(以下略)
どうやら調べてみると、YUI CompressorはES6(let/const)に対応していないようです。
2019年にJavaScriptを書くのに「ES2015ではないスクリプトを書く」のは考えられないので、ES2015対応のJavaScript Compressorを探してみました。
色々調べてみてもNode.js関連情報しか出てきません。
「Node.js」に興味はなく、純粋にJavaScriptを圧縮したいだけなのに……。
路頭に迷っていたのですが、Uglify-jsというNode.js関連ツールを使うことで、Node.jsとは関係なく単にJavaScriptを圧縮できることがわかりました。
Wabpackというツールもあるのですが、軽く調べた感じではNode.js専用ツールっぽい感じで、単なるJavaScriptの圧縮ツールとしては使いにくそうでした。
残念ながらUglify-jsは「Uglifyjs 3 (Ver3)」でもES6には対応していません。超注意点です。
Uglify-jsからフォークされた「Uglify-es」というツールを使います。まずこのツールを入れるために、Node.js用のパッケージマネージャー npm をインストールする必要があります。
今回インストールしたサーバはDebainですが、普通にapt-getすると古いツールが入るため、「Debian9 (stretch) に Node.js をインストールする」を参考にVer10系の Node.js を導入しました。
curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_10.x | bash -
apt-get install -y nodejs
これで npm が使用できるようになったので、Uglify-esを導入します。
npm install uglify-es
Uglify-js@2、Uglify-js@3、Uglify-esでみんなコマンドラインオプションが違うので、情報を探す際はご注意ください。
参考までに作成したMakefileを晒しておきます。
#
# Makefile for adiary.min.js
#
COMPRESSOR = uglifyjs
OPTIONS = -c -m --comments '/^!/' --source-map includeSources,filename
OUTPUT = ../adiary.min.js
MAP_FILE = ../adiary.min.map
FILES = \
01_global-variables.js \
10_jquery-ext.js \
20_init.js \
30_css.js \
90_PrefixStorage.js \
91_jquery-storage.js
all: $(OUTPUT)
$(OUTPUT): $(FILES) Makefile
$(COMPRESSOR) $(OPTIONS) $(FILES) -o $(OUTPUT)
mv $(OUTPUT).map $(MAP_FILE)
- -c
- ソースファイルを圧縮します
- -m
- Mangleします。これをつけたほうが圧縮率が高くなります。
- --source-map includeSources,filename
- mapファイルを作成します。
- --comments '/^!/'
- 「!」マークで始まるコメント(ライセンスコメント)を残します。
uglify-esは更新が停止し、uglify-esをフォークした terser に乗り換えました。
インストール方法。
# apt-get install npm
# npm install terser -g
使い方は uglifyjs と一緒です。